人間狂言師山本東次郎 気になる公演スケジュールは?

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https://dance-yokohama.jp/eventprogram/085/

 
狂言方大倉流山本東次郎さんは、昭和12年に代々狂言師として知られる
山本家の三世山本東次郎の長男として東京で生まれました。
 
4歳から厳しい芸の世界で稽古を始め、
昭和17年「痿痺(しびり)」という演目で初舞台を踏みます。
 
その後も実力をつけつつ舞台を続け、次の数々の賞を受賞しています。
 
平成5年芸術選奨文部大臣賞
平成7年観世寿夫記念法政大学能楽賞
平成10年紫綬褒章受章
平成13年エクソンモービル音楽賞(邦楽部門)
平成19年日本芸術院賞受賞
 
現在は、狂言師として舞台に立つだけでなく、
杉並能楽堂理事や日本能楽会理事に就任し、
狂言の普及に力を入れているようです。
 
著書は次の4冊です。
『狂言のすすめ』(玉川大学出版部)
『狂言のことだま』(玉川大学出版部)
『山本東次郎家 狂言の面』(玉川大学出版部)
『中・高校生のための狂言入門』(平凡社)
 
平成24年には、その先代から受け継いだ貴重な芸によって、
重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されました。
 
 
 

狂言師 山本東次郎の系譜

山本東次郎さんの前代、前々代の方々は、
一体どんな人たちだったのでしょうか?
 
ちょっと調べてみました。
 
・初代は山本東次郎則正さん。
1836年9月25日生まれで、江戸時代の天保年間の生まれのようです。
藩士の3男として生まれ。
11歳の頃に藩から狂言修行を命じられ、
宮野孫左衛門さん、小松謙吉さんに師事して狂言師となりました。
晩年に山本東を名乗るようになりました。
 
・2代目
山本東次郎則忠さんは、初代則正さんの長男で、1864年9月2日生まれ。
1868年に初舞台を踏みましたが、すぐには襲名せず、
最初は小学校の教師として勤務、
1898年に2代目山本東次郎を襲名しました。
 
舞台を本郷弓町に新設し、後に杉並区和田に移築しています。
 
・3代目
山本東次郎則重さんは、1898年9月26日に大分県に生まれました。
1907年10月に2代目山本東次郎さんに弟子入りし、
1908年に初舞台を踏みます。
 
そこからは、メキメキと頭角を現し、2代目山本東次郎さんの養子となります。
その後1935年に3代目山本東次郎を襲名しました。
 
養子から襲名するとは、実力が高かったことが伺えますね。
 
 
・4世
山本東次郎則寿さんが3代目山本東次郎の長男として
1937年5月5日に生まれました。
現山本東次郎さんですね。
 
1942年に初舞台を踏み、さらに経験を積んだところの1972年に
4代目山本東次郎を襲名しました。
 
以前からの伝統を踏襲した芸はもちろんのこと、新しい狂言についても取り組むなど、その才能は留まるところを知りません。
 
 
山本東次郎は、江戸時代から4代続く狂言師の名門なのでした。
人間国宝までになった4代目の芸が見れるのも嬉しいことですが、
今後5代目、6代目と続く山本東次郎にも注目していきたいですね。
 
 

山本東次郎さんの舞台が見れます。

直近で、人間国宝、4代目の山本東次郎さんの舞台が見られるのは
いつなのでしょうか?
 
調べてみたら、2019年4月から1ヶ月に1回のペースで催される
「東次郎 家伝十二番」という公演がありました!
これは、横浜能楽堂の企画公演ということです。
 

http://www.welcome.city.yokohama.jp/ja/tourism/eventinfo/ev_detail.php?bid=yw7522

 
これは2019年4から1年間かけて、山本東次郎さんが12演目を選び、
自らが演じるという、ファンだけでなくても
一度は見ておきたいところですね。
 
演じられる演目は、通常あまり演じることのないものも含まれているので、
しっかり狂言の世界を堪能することができます。
 
4月の一回目に演じられる「翁」という演目は、
入場を制限されるという、秘匿性の高い演目です。
 
これはなかなか見れない希少性の高いものですので、
楽しみですね。
 
 
公演スケジュールは次のとおりです。
 
【企画公演】●第 1回「翁」「三社風流」   2019年 4月20日(土)
      ●第 2回「抜殻」「花盗人」   2019年 5月25日(土)
      ●第 3回「楽阿弥」「花子」   2019年 6月22日(土)
      ●第 4回「寝音曲」「船弁慶」  2019年 7月27日(土)
      ●第 5回「朝比奈」「布施無経」 2019年 8月18日(土)
      ●第 6回「法師が母」「月見座頭」2019年 9月22日(土)
      ●第 7回「鍋八撥」「東西迷」  2019年10月26日(土)
      ●第 8回「三本の柱」「八尾」  2019年11月30日(土)
      ●第 9回「木六駄」 「米市」  2019年12月14日(土)
      ●第10回「麻生」  「庵梅」  2020年 1月13日(土)
      ●第11回「粟田口」 「節分」  2020年 2月 8日(土)
      ●第12回「鱸包丁」 「若菜」  2019年 3月 1日(土)
 
 
各回S席でも、4000円から6000円と人間国宝の演舞が見られるわりには、
かなりリーズナブルな設定なのは嬉しいですね。
 
お時間があればぜひ見てみてください。
 
 

まとめ

山本東次郎さんは、江戸時代から続く代々続く狂言師山本東次郎を
4代目として継ぐ狂言の世界の第一人者でした。
 
昔からの芸をしっかりと継承していて、しかもその人間性の高さから、
独自の芸風を確立されています。
また、昔からの演目だけでなく新作狂言の制作もされるなど、
高い才能を持った、素晴らしい人物だということがわかりました。
 
生で見たことがない人はぜひ一度ご覧くださいね!

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